雲のしくみと種類

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雲って何?

雲は、大気中に浮かぶ小さな水滴や氷の粒の集まり。雲をつくる水滴は、半径0.01 mm程度のものが多い。

雲は、大気の流れや状態を可視化したものともいえる。その形には、空気の動きだけでなく、気温や水蒸気量も表れている。

青空を背景に、積雲の雲頂の凹凸、平らな雲底、湿った空気の上昇気流を示した模式図

雲は落下している

雲粒は、空気に対してゆっくりと落下している。落下する速さは粒の大きさなどによって異なり、上昇気流に支えられることで空中にとどまる。水滴が衝突・合体するなどして大きくなると、落下する速さが増し、雨粒として降ってくる。

雲の色について

雲が白く見えるのは、雲粒が太陽の光を散乱するため。雲が厚いと、光が雲の中で何度も散乱し、雲底まで届く光が少なくなる。そのため、下から見ると灰色や黒っぽい色に見える。

雲の視覚的な特徴

雲底(うんてい)

雲の底の部分。積雲などでは、湿った空気が上昇して冷え、水蒸気が凝結し始める高さにできる。周囲の気温や湿度の条件がそろっていると、雲底はほぼ同じ高さになり、平らに見える。

高さの計算式

積雲のように、地表付近の空気が上昇してできる雲では、雲底の高さを地上の気温と露点温度から概算できる。
※露点温度:空気中の水分(水蒸気)を変えずに冷やしていったとき、結露(水滴への凝縮)が始まる温度

雲底の高さ [m] ≒ 125 × (気温 − 露点温度) [°C]

上昇する空気は約 9.8 °C/km の割合で冷える一方、その空気の露点温度も気圧が下がるにつれて約 1.8 °C/km 下がる。差の約 8 °C/km で両者の開きが縮まり、一致した高さで凝結が始まる。つまり、気温と露点の差 1 °C につき約 125 m 上がったところが雲底になる

たとえば地上の気温が 25 °C、露点温度が 15 °C なら、差は 10 °C なので雲底は約 1,250 m になる。同じ地域の地表付近では気温と露点の差がほぼ一様なので、雲底の高さも揃い、平らに見える。

この計算が使えるのは積雲や積乱雲に限られ、層雲や前線でできる雲、上層の雲には当てはまらない。係数も資料によって 120〜125 m/°C と幅がある。

雲頂(うんちょう)

雲の頂部。積雲などでは、上昇気流の強さや周囲の大気の状態によって、発達する高さが変わる。場所によって上昇の勢いが異なるため、もくもくとした凹凸ができる。ただし、すべての雲の頂部がこのような形になるわけではない。

形で見る雲の種類

雲は高さや形などから10種類の基本的な雲形に分けられる。ここでは、その中から見た目の違いがわかりやすい5種類を取り上げる。

各イラストは雲の形の特徴を示した模式図。実際の大きさや高度を同じ縮尺で比較したものではない。

積雲(Cu)— 平らな底ともくもくした頂部

平らな底と丸い頂部を持つ、背の低い積雲

「わた雲」と呼ばれる雲。底は比較的平らで、頂部はカリフラワーのように盛り上がる。前に説明した雲底と雲頂の特徴を観察しやすい。

縦の発達が小さい扁平雲、やや背の高い並雲、塔のように大きく伸びた雄大雲に分けられる。雄大雲も積雲の一種であり、背が高いだけで積乱雲になるわけではない。

積乱雲(Cb)— 高く発達し、頂部が横に広がる

高く発達した塔状の本体と、横に広がるかなとこ状の頂部を持つ積乱雲

「雷雲」とも呼ばれる、鉛直方向に大きく発達した雲。発達したものは頂部が氷晶を含んで繊維状になり、横へ広がった「かなとこ」の形を見せる。厚い雲の底は暗く見え、強い雨や雷を伴うことがある。

積雲との比較では、縦の大きさに加え、頂部の輪郭に注目すると違いがわかりやすい。ただし、すべての積乱雲に明瞭なかなとこが見えるわけではない。

かなとこ雲

対流圏で発達した積乱雲が、成層圏との境界である対流圏界面付近で上昇を抑えられ、かなとこ状に横へ広がる模式図

対流圏の上には、空気が安定した成層圏がある。その境界である対流圏界面付近では、高さとともに気温が下がる傾向が弱まり、ほぼ一定になるか、上昇に転じる。積乱雲の上昇流がこの付近まで達すると上昇が抑えられ、雲の頂部が横へ広がって、かなとこ状の形になる。

対流圏界面の高さは緯度や季節などによって変わる。境界は固い天井ではなく、非常に強い上昇流では、雲頂の一部が一時的に突き抜けることもある。図は形と位置関係を示したもので、高さや層の厚さは実際の縮尺とは異なる。

巻雲(Ci)— 筋や羽毛のように流れる

細い筋と羽毛のような輪郭を持つ巻雲

「すじ雲」と呼ばれる上層の雲。主に氷晶からなり、細い筋や羽毛のような形をしている。積雲のような丸い塊とは違い、先端がほぐれた繊維状の輪郭が特徴。

巻積雲(Cc)— 小さな粒が並ぶ

小さな白い雲の粒が列をつくって並ぶ巻積雲

「うろこ雲」「いわし雲」と呼ばれる上層の雲。小さな白い雲の粒が集まり、列や波のような模様をつくる。雲の一つひとつだけでなく、空全体への並び方に特徴がある。

似た姿の高積雲(ひつじ雲)よりも、一つひとつの粒が小さく見え、陰影が目立ちにくい。

層雲(St)— 霧のように低く広がる

山の上に灰色の一様な低い層として広がる層雲

「きり雲」とも呼ばれる低い雲。灰色の一様な層として広がり、積雲のような一つひとつの塊の輪郭は目立たない。山の斜面にかかると、景色が霧に包まれたように見える。

もくもくと上へ伸びる積雲と見比べると、横に広がる層としての姿がわかりやすい。

地球の大気の層

参考に地球の大気の層の図です。

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